できれば映画に浸っていたい。。

鑑賞した映画のレビューや解説を勝手気ままに書いていきます。

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

激しい喪失感との対話。映画『退屈な日々にさようならを』について

『退屈な日々にさようならを』(2016年) 監督・脚本・編集:今泉力哉 プロデューサー:市橋浩治 配給:ENBUゼミナール 映画『退屈な日々にさようならを』予告編 第12回トランシルヴァニア映画祭(2013年)にて、最優秀監督賞を受賞(「こっぴどい猫」)した…

罪悪感なき者への深き怨恨(2) 映画『手紙は憶えている』について ※ネタバレなし

『手紙は憶えている』(2015年) 【あらすじ】 90歳のゼヴはユダヤ系アメリカ人。今は介護老人ホームで静かに暮らしている。 彼は数日前に妻ルースを亡くしながらも、一晩たつと彼女の死すら忘れてしまうほど記憶力が衰えていた。 ある日ゼブは、同じホーム…

罪悪感なき者への深き怨恨(1) 映画『ザ・ギフト』について

広尾のシネマ☆JACK#6 ※動画はネタバレなしです! そのジャンルに関わらず、”贖罪(しょくざい)”がテーマとなっている映画は実に多い。それは言語や文化的な背景の如何に関わらず、世界中のあらゆる人間の価値観や言動に影響を及ぼす共通の”意識”と言えるか…

若者たちのおバカな日々を描く群像劇。映画「エブリバディ・ウォンツ・サム!!」と「アニマル・ハウス」について

「エブリバディ・ウォンツ・サム!!世界はボクらの手の中に」(2016年) 【あらすじ】 1980年9月、アメリカのとある州立大学に”野球”入学する主人公”ケヴィン”は、新学期のスタートする3日と15時間前に野球部員が共同生活する”ハウス”に入居する。 そこで彼…

世界中が求める究極の”お母ちゃん”像。映画「湯を沸かすほどの熱い愛」について

「湯を沸かすほどの熱い愛」(2016年) 監督・脚本:中野量太 主演:宮沢りえ 配給:クロックワークス 映画「湯を沸かすほどの熱い愛」ショートレビュー 【あらすじ】 主人公は、幸野家が営む銭湯「幸の湯」のオカミ<双葉(ふたば)>。1年前に亭主<一浩>…